top of page

「くぐる」

「ホテル  アバローム  紀ノ川」 和歌山県 2015年

幅 約 3m  奥行約 8m

 「くぐる」はホテルの結婚式場への通路の装飾である。

神聖な場所に入る時、日本人は頭を下げる。

神社の鳥居をくぐる時、寺の山門をくぐる時、私たちは一礼し、頭を下げて入っていく。

これは、私たちに染みついた習慣で、無意識にやっていることもある。

しかし、これは世界では少数なのかもしれない。

ヨーロッパ人たちは胸を張って教会へ入っていく。

​​

私には、この「くぐる」という所作、行動がとても日本的なものに思える。

人に頭を下げるお辞儀も日本的だが、

日本人は場所に対しても頭を下げる。

頭を下げることで何かが変わり、私たちは別の場所に入っていく。

​​

この作品は「くぐる」という動作を促す装置だ。

頭を下げた時、その人の中に何かが生まれる。

動作から発生する気持ち。感謝と敬意。

居住まいをただし、新鮮な気持ちで式場に入る。

一般的には気持ちが動作を生むと思われていると思うが、

日本の習慣を見ていると、人に気持ちを生じさせる動作があるのだと思う。

窓越しに射す光が影の絵を描く。

©️2026 ​玄竹 gen-chiku

  • mail
  • Instagram
  • Facebook
bottom of page